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国家公務員採用一般職試験(大卒程度)

 国家公務員採用試験は、各省庁の職員や専門職に就くための試験です。

大きく分類すると、下記の区分になっています。

【大学(大学院)卒業程度】

・国家公務員採用総合職試験

・国家公務員採用一般職試験

・専門職試験

【高校卒業程度】

・国家公務員採用一般職試験

・専門職試験

※総合職、専門職についてはもっと細かい区分となっていますので、詳しくは受験案内をご覧ください。

総合職とは、以前の区分における国家I種、つまりキャリア官僚と呼ばれる職に就くための試験です。

一般職とは、以前の区分における国家II種試験です。

専門職には、国税専門官、労働基準監督官といった職種があります。

ここでは、一般職試験の行政区分について解説します。

※ここに記載しているのは平成28年度試験の流れです。

 最新の情報は必ず受験案内やホームページで確認してください。

 

①一次試験

 基礎能力試験(2時間20分・40 題解答)→専門試験(3時間・40題解答)→一般論文試験(1時間・1題解答)

国家公務員試験の専門試験は難しいです。

この試験のレベルに照準を合わせておけば、他の試験の問題が簡単に思えるはずです。

また、専門試験の選択方法は、16科目(各5題)から8科目選択し、計40題解答となっています。

科目選択であり、問題選択ではないところに注意が必要です。

(「ミクロ経済学から2問、マクロ経済学から3問」といったように、つまみ食いのようなことはできず、その場合は「ミクロ経済学5問、マクロ経済学5問」という風に選択しなければなりません。)

 

②二次試験

 人物試験

非常にオーソドックスな面接です。

しっかりと自己分析しておけば、恐れるに足りないでしょう。

 

③最終合格

上記試験を突破すると、晴れて採用候補者名簿に登載されます。

採用候補者名簿の有効期間は3年間です。

(しかしながら、1年以内に決まらなければほぼ見込みがないと思ったほうがいいでしょう。)

採用候補者名簿は、地域ごとに作成されます。

しかし国家公務員の場合は

最終合格(採用候補者名簿登載)=内定!

ではありません!

ここからが本番といっても過言ではないでしょう。

 

官庁訪問

官庁訪問とは、国家公務員試験にのみある採用方法です。

名前ぐらいは聞いたことがあるのではないでしょうか。

平成28年度は最終合格発表日の午前10時が官庁訪問解禁日でした。

年度によって、最終合格発表日の前に解禁日が設定されたりしますので、注意が必要です。

官庁訪問のルールは変更されることが多いので、特に注意を払って最新の情報を得るようにしてください。

官庁訪問の解禁日こそ各省庁で申し合わせて決まっていますが、訪問前に電話で予約しなければならない省庁があったり、官庁訪問解禁前に説明会(と称した試験)があったり、はたまた解禁日当日まで何もない省庁があったりと、様々です。

情報を手に入れたもの勝ちの情報戦が官庁訪問解禁日の前から始まっています。

 

いずれにしても、第一希望の官庁のへは必ず初日に行きましょう!

特に霞が関のいわゆる本省と呼ばれる省庁は、官庁訪問解禁日初日に来た受験生以外は、ほぼほぼ採用しません。

そして、朝から晩まで一日中受験生を拘束します。

途中で抜けたりというのは、お昼休憩等指示がある場合に限られます。

つまり、A省とB省どちらも訪問したいと考えている人がいるかもしれませんが、物理上不可能です!

どちらかに絞ってください。

これは、省庁側も優秀な受験生を確保したいがための戦略です。

面接を複数回したければ、複数日設定すればいいのであって、一日中受験生を拘束する理由はないのですから。

そして、前述の通り初日に訪問しなかった省庁の合格確率はほぼ0です。

(表向きは訪問を断っていないのがまたいやらしいところ。)

ただし、出先機関検察事務官などはこの限りではありません。

私は特許庁、法務局、地方検察庁に訪問しました。

そして、全て内々定をもらいました。

 

一日複数回面接をする中で、途中で不合格となった場合には、不合格とは知らされず

「結果は後日お知らせします。」

と言われてエレベーターまで見送られます。

(エレオクと呼ばれてたりします。)

自分だけが不合格を知らずに帰らされ、他の人は次の面接に進んでいたり、といったことがあります。

 

その他にも、官庁訪問はガセも含め様々な情報が毎年飛び交っています。

正確な情報をつかむことができるか否か、情報リテラシーが試されているのかもしれません。

 

国家公務員試験は、この官庁訪問を制し、内々定をもらえた時点で晴れて合格となります。